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映画予告
映画監督 ベルナルド・ベルトリッチ

10代から詩人として活躍し、詩人の先輩であるピエル・パオロ・パゾリーニと知り合い、彼の助監督になる。21歳の時に、パゾリーニ原案で監督デビュー。以後、問題作を撮り取り続けるイタリア映画の鬼才。「ラストタンゴ・イン・パリ」(1972)の大胆なセックス描写でセンセーションを巻き起こした。「ラストエンペラー」(1987)でアカデミー作品賞、監督賞を受賞。
感想
チベット仏教の高僧ドルジェの生まれ変わりが、アメリカのシアトルで住んでいる少年かもしれないといい訪ねてくる高僧ノルブ。仏教の輪廻転生のことを意味しているが、アメリカ人には受け入れられない思想だとわかる。そこから高僧ノルブは両親を説得して少年をブータンへ連れて行くところから物語が始まる。
外国人の仏教のイメージはいろいろあると思うが、輪廻転生というのはあまり知られていないだろう。現代では瞑想などはビジネスパーソンが取り入れるようになり一般的になったと思う。しかし、輪廻転生は映画製作時においても現代においてもまだまだ知られていない思想ではないだろうか。
また輪廻転生というのはとても物語に取り入れやすい思想でもある。日本でも小説やマンガの題材に使われることは多い。
映画は高僧ドルジェの生まれかわりを探す旅と同時にブッダの誕生から悟りをひらくまでも描かれている。2500年前のインドの世界をリアルに再現した監督の手腕に驚かされる。
ブッダは悟りを開く前はシッダルタ太子といい王族に生まれた子である。王様や妃の衣装はとても豪華できらびやかでリアルだった。シッダルタ太子の衣装も王族にふさわしくきらびやかで良かった。
ベルトリッチ監督は「シェルタリング・スカイ」でもそうだったが、儀式を描くのがうまい。本作でもチベット仏教の儀式があるが、深く知らなければ絶対演出できないと思う。そこが並みの映画監督と違い巨匠と言われるゆえんだと思う。
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