要約
■ なぜ、お金もあり家族もありやりたいことをやっているのに寂しいか
・ 私たちの人生は一人旅だから
→ 旅人は一つの村に留まっておれない 村には何日か滞在できるが必ず出ていかなければない 次の村へ行っても何日か滞在して出ていく
・ 旅人は決して一か所に留まっておれない
☆ 独生独死 独去独来
→ 生まれてきたのも独り 死んでいくのも独り 独り来て独り去る
・ 人は人生の舞台に独りぼっちで入ってきた その舞台にはいろいろなところから集まってくるが、死んでいくときは銘々に散っていく
■ 人生の行く先は死に向かっている
・ 生きるということは死に近づいている
・ 政治や経済や科学や医学は、よりよく生きようとするための努力
・ しかし、生きよう生きようとしても結局は死んでしまう
■ ブッダは老いと病と死を超えた幸せがあると教えられた
→ やがて死ななければならない人間の人生に、いったい何の意味があるのか?
・ 人生を真に明るいものにするためにはどうしたらいいか、がブッダの出家の原点
感想
人生は一人旅をしているようなものだという。旅の途中の村には何日か滞在は出来るが、ずっと留まることはできない。いずれは出ていかなければならない。
僕自身は、Mr.Childrenの「終わりなき旅」という曲が好きだが、人生を旅に例えた歌というのはたくさんある。出会い別れを繰り返し、目的地に向う。目的を達成したらまた次の目的地へ向かう。その繰り返しの中で、喜びもあり、怒りもあり、哀しみもあり、楽しみもある。旅とはそんなものなのではないか。人生は一度きりの旅で後戻りはできない。後悔してもやり直すことはできない。そして最後には死が待っている。
仏教を説かれたお釈迦様は、老いと病と死があることに驚かれた。やがて死ななければならない人間の人生に意味はあるのか悩まれた。そして修行の道に入られた。厳しい修業の末に仏の悟りを開かれた。それは老いと病と死がきても崩れない幸せになれることだった。
人生の旅の最後は死が待っている。死がきたらすべての幸せは総崩れとなる。しかし、仏教では死がきても崩れない幸せが教えられているという。そんな幸せあるわけないと決めつけるのか、そんな幸せがあるならなってみたいと思うか。人生について真剣に考えていれば、どちらを選ぶかはおのずとわかるはずだ。
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