こんな人を大切にする人は幸せになれる

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100万円持って行ってくれ

こんな人を大切にすれば幸せになれるとはどんな人のことをいうのでしょう?

それは、かつてご恩を受けた人を大切にする人は幸せになれます。ポイントは、かつて、という言葉です。かつて、とは今は自分に何かを与えてくれる人ではないということです。今、自分に与えてくれる人を大切にするのは当然です。しかし、かつて、ご恩を受けた人はおろそかにしてしまいがちです。

受けた親切は忘れてはいけない
与えた親切は覚えていてはいけない

私たちは受けた親切を忘れてしまいます。恩を忘れることを、仏教では忘恩といいます。

親切について、こんなエピソードがあります。

ある大富豪が不治の病にかかりました。いろんな医者に診てもらったけれどもう治ることはないと言われます。大富豪は途方にくれます。もう助かる見込みはないと絶望しました。ところがその大富豪の病を治すことができる医者が現れます。その医者の治療のおかげで大富豪の病は奇跡的に回復ました。大富豪は執事を呼んでこういいました。「すぐに、100万円を包んでお礼にいってきてくれ」執事は病気が全快してから持っていけばいいのではないでしょうかという。しかし大富豪はそれではだめだという。「病気が治らないといわれたときは絶望した。もしこの病を治してくれる医者がいるのなら、全財産を渡したっていいと思っていた。ところが、病が治る見込みがついてくると全財産を差し出すのは惜しくなり、半分くらいでいいだろうという気持ちになった。そしてさらに回復してくると、三分の一でもいいんじゃないかと思うようになった。そして100万円だすのもばからしく思えてきた。医者が病気を治すのは当然なんだから法外なお礼は他人に笑われると考えるようになった。もし全快してしまったら、びた一文だすのも惜しくなるだろう。そんな恩知らずに私はなりたくない。だから今すぐ100万円持って行ってくれ」

人間は執着の気持ちが起きてくると最初は感謝してどれだけでもご恩返ししたいと思うが、月日が経つと相手に対する感謝よりも自分のお金や物に対する執着のほうが強くなっていく。

借りるときのえびす顔
返すときのえんま顔

借りるときはニコニコとえびすのように笑顔で感謝の気持で一杯になる。しかし返すときには、険しい顔になる。これが私たちの実態です。

へその存在意義

かつてご恩を受けた人とは身近な人でいえば、年老いた親です。かつてご恩を受けた人を仏教では、恩田、といいます。恩を受けた人に何かを施すことを仏教では布施といいます。

布施は誰にでもすればいいわけではありません。仏教では三田といい、三つの田んぼにタネをまきなさいと教えられます。田んぼにタネをまいたなら収穫することができます。タネをまくのはどこでもいいわけではないのです。

親というのは恩田にあたります。かつて支えてくれた人を今は邪魔もの扱いすることはよくありがちです。かつてお世話になった人をないがしろにするか、大切にするかで幸福か不幸になるのか分かれ道になります。

へその存在意義というエピソードがあります。

へそは体の真ん中に居座っていますが何もやっていないようにみえる。手や足や指も目も鼻も口も皆役割があります。人間の体はそれぞれ役割があるのにへそは何の役割もない。それなのに体の真中にいるのはおかしくはないか。実はへそにはかつて大きな役割があったのです。へそは赤ちゃんのころお母さんから大事な栄養を体に送る役割があった。そのときの体はまだ何もすることができなかったがへそだけが活動していた。へそがなかったら今の自分は存在しない。へその存在意義はとても重要なものだったのです。

そのへそにあたる存在が、親であり夫(妻)や先輩になります。

法然上人と親鸞聖人

法然上人と親鸞聖人の関係も素晴らしい関係でした。親鸞聖人のお師匠様が法然上人でした。親鸞聖人が29歳のとき法然上人に出遇われ、親鸞聖人が35歳のとき離れ離れになられた。親鸞聖人と法然上人が直接接しておられたのは6年間だった。親鸞聖人にとってその6年間はとても深くご恩を感じる時間だった。

親鸞聖人は54歳のときに「教行信証」という本をかかれたが、それは法然上人の「選択本願念仏集」という本の解説書にあたる本だったのです。

法然上人の御心を間違いなく後世に伝えなければという強いお気持ちだったからです。

感想

かつてご恩を受けた人を大切にすることが幸せにつながるという。

僕自身、両親以外でご恩を受けた人はたくさんいるが、今は疎遠になっている人がほとんどだ。今さら会うことはないので大切にできないけれど、その分下の世代に恩を送っていきたいと思っている。恩返しは難しいので恩送りができればいいと思っている。

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この記事を書いた人

1983年生まれです。
仏教を学んでよりよい人生をおくりたいです。
みなさん一緒に学びましょう。

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