三世を知れば、因果の道理に狂いがないとわかる

要約

■ 因果の道理

・ 善因善果 善い行いは幸福になる

・ 悪因悪果 悪い行いは不幸になる

・ 自因自果 自分の行いで運命は決まる

蒔いた種に応じて果実を収穫する。善い行いをした人は善い報いを得、悪い行いをした人は悪い報いを得る。 (お釈迦様)

まだ悪の報いが熟しないあいだは、悪人でも幸運に遭うことがある。しかし悪の報いが熟したときには、悪人はわざわいに遭う。 (ダンマパダ お釈迦様)

愚かな者は悪いことを行っても、その報いの現れないあいだは、それを蜜のように思いなす。しかし、その罪の報いの現れたときには、苦悩を受ける (お釈迦様)

この世で善いことをしたならば、安心しておれ。その善いことが、ずっと昔にしたことだとか、遠いところでしたことであっても、安心するがよい。人に知られずにしたことであっても安心しておれ。それの果報があるのだから、安心しておれ。 (お釈迦様)

■ 孔子は二人を見て嘆いた

・ 孔子の一番弟子 顔回

→ 大変優秀で将来孔子の後継者だとされていた。孔子の教えを守り道徳的に生きた人だった。しかし、一生涯貧乏で早くして亡くなる。

・ 天下の大泥棒 盗跖

→ あらゆる悪事を働いたのにも関わらず、大金持ちで贅沢な暮らしをして長生きをした。

・ 孔子はこの二人を見てこんなことがあっていいのか、と嘆いた

■ 仏教では因果の道理は三世を貫くと教えられる

・ 三世

・ 過去世 → 生れる 現在世 死ぬ → 未来世

・ 顔回が貧乏だったのは、過去世にまいた悪い種まきの結果現在貧乏だった。現在世でよい種まきをしたら死んだ後の未来世に善い結果が現れる。

・ 盗跖が現在贅沢した生活だったのは、過去世にまいた種まきが善かったから。現在世で悪い種まきをしたら死んだ後の未来世には悪い結果が現れる。

☆ 孔子三世を知らず 釈迦顛倒して これを笑う

感想

因果の道理がわかれば、善い人が苦しみ悪い人が栄えるというのはないことだとわかる。特に三世を知っていればなお理解がすすむ。お釈迦様はお経の中で何度も因果の道理について述べられている。因果の道理は仏教の根幹であることが示されている。

豊臣秀吉が朝鮮出兵していた時期に、明の参謀を務めた猿了凡という人が書いた本に「陰隲録」というのがある。これは猿了凡が雲谷禅師という仏教の高僧から善行を積むことで運命を変えられると教えられた本だ。日々善行に励み、3000の善行を積めば願いが叶うという。

僕自身この本を読んでから、一日一善を心がけるようになった。一日一善をすれば約10年で3000の善行を積むことができる。自分は何か特別な才能や能力があるわけではないので、善行をすることで運命を変えたいと思っている。

お釈迦様はお経のいたるところで善を勧め悪を慎むように教えられている。僕自身仏教を学んでいくなかで、より廃悪修善に努めようと意識が高まった。

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この記事を書いた人

1983年生まれです。
仏教を学んでよりよい人生をおくりたいです。
みなさん一緒に学びましょう。

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