他因自果はない
- なぜ結婚がうまくいかなかったのか霊能者にみてもらったら、4代前の先祖に暴力的な男性がいて周りの人を苦しめたからだ。その先祖のカルマを背負っているから、いまあなたが苦しんでいるといわれた。
仏教では親や先祖のカルマを子供や孫が背負うことはないと教えられる。あくまでも自分のカルマは自分がどこまでも背負っていく。これを自因自果という。
自分のやった行いが原因となって自分に結果(幸せ・不幸)を受ける。
また、原因のことを業因とも言います。「業」とは「カルマ」のことでに現代の日本語では「行い」のことをいう。「行い」が原因となって様々な報い(運命)を受ける。
仏教では他因自果は認めない。他とは自分以外の誰かのこと。先祖や親や子供や夫も他に含まれる。自分以外の誰かがやった行いが原因で自分に様々な運命を受けるというのは、迷いの発想であり、愚痴の発想です。
だから4代前の先祖がやった行い(カルマ)によって自分が苦しむということはない。
仏教には三世因果というのが教えられているが、それは過去世、現在世、未来世のことをいう。親、子供、孫の三世に因果が連なっているという意味ではない。
過去世とは前世のことで、前世の自分のカルマが現在の自分に引き継がれ、現在のカルマが未来世(来世)に引き継がれる。だから、親のカルマを自分が引き継いだり孫が引き継ぐことはない。
業力
結婚した夫のせいで自分は苦しんでいると思ってしまう。それでは他因自果ということになってしまう。なぜ、あなたは苦しんでいるのかというと、そういう男を選んだ自分が悪い。
夫を選んだのは自分の選択だから自分の行いに原因がある。ただし、その夫は悪くないわけではなく悪縁だったといえる。
仏教では因と縁が結びついて結果が起きると教えられます。自分がやった行い(因)と縁(いろいろな条件)が揃ったとき結果が現れる。
自分が「DV男を好きになるという因」と、「DV男という縁」によって「苦しい生活」という結果になった。そこには自分がDV男を好きになるという業を持っていたからで、その業が変わらないと離婚してもまたDV男を選んで結婚してしまうことになる。
結婚相手の本性を見抜けなかった自分に原因があると自覚して、これからの自分の業を変えていくことが大事になる。
感想
結婚した相手がDVやモラハラをする人だった場合、その相手を選んだ自分に問題があったと認めることは難しいだろう。どうしても夫(妻)が悪いからで自分は悪くないと思ってしまう。
仏教ではすべての結果には自分に原因があるという自因自果が教えられる。結果を変えるには自分の行動を変えなければならない。自分が変れば相手も変わる。自分が変らなければ相手も変らない。
自分が変るにはどうしたらいいか。これは僕自身の経験だが、日常生活で小さな変化を意識することだ。たとえば自販機で飲み物を買うとき、同じ飲み物を選ばない。一度も飲んだことのないものを選ぶ習慣を持つ。そういう小さな変化を習慣にしていると、やがては大きな変化につながる。自分が大きく変わることができれば結果も変えることができる。
自分が変らなければ運命も変らない。
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