要約
ℚ 仏教の教えで運に恵まれるとは何によって決まるか?
Ā それは行いによって決まる。
行い(因)(業) → 運(果)(報)
・ 運の善し悪しが決まるのは、手相でもなければ人相でもない。墓の向きでもなければ家の向きでもない。星の動きでもなければ誕生日で決まるものでもない。
・ 私たちが運に恵まれるかどうかは日々の行いによるもの
★ 因果の道理 善因善果 悪因悪果 自因自果
・ 善い結果というのは運に恵まれる人。運に恵まれる人というのは善い行いによってなる。
・ 運の悪い人は悪い行いをしてそうなる。
・ 自分のうける一切の運命は自分のまいたタネまきによる
★ 六度万行 善い行いを六つにまとめたもの
・ 布施(親切) ⇔ 慳貪(けち・奪ってばかり)
・ 持戒(言行一致) ⇔ 破戒(約束破る)
・ 忍辱(忍耐) ⇔ 瞋恚(腹を立てる)
・ 精進(努力) ⇔ 懈怠(怠ける)
・ 禅定(反省) ⇔ 散乱(心が散り乱れている)
・ 智恵(修養) ⇔ 愚痴(因果の道理が分からない心)

■ とてつもなく運に恵まれている人はこの三つを大事にしている
その① 人が見ている時よりも見ていない時の行いを大事にする
・ 人間は誰かが見ているところでは善いことをする、品行方正。人が見ていない時は悪い行いをする。浅ましいことをやってしまう。
・ 仏教では人が見ている見ていないに関係なく、まいたタネは結果となって返ってくると教えられる。
★ 陰徳あれば陽報あり
・ 誰も見ていないところで善い行いに努めていれば、人の目に見える幸せな運命がやってくる。
・ 逆に誰も見ていないところで人をだましたり、約束破ったり、嘘をついていると幸せな運命はやってこない。
★ あれを見よ みやまの桜 咲きにけり 真心つくせ 人しれずとも
・ 旅人が山奥深く入っていった。誰もいないような山奥で一本の桜の木が満開に咲いていた。そこに心を打たれる。誰も見ていなくてもあれだけ誠実に立派に咲いている姿。
・ 人が見ている見ていないに関係なく行いを大事にしていく、という仏教精神を歌にしたもの。
その② できる人よりもできな人が実行したほうがより素晴らしい結果を生む
・ 和顔愛語 和やかな顔で優しい言葉で人と接すること
・ 普段、人と接するときに笑顔で接することができない人がいる。そんな人に和顔愛語をすすめると、無理ですと答える人がいる。その無理だと思うことを一歩でも踏み出してやってみることが素晴らしいこと。
・ できる人よりもできない人のほうがより難しいからこそ、素晴らしい結果を生む。
★ 乏しき時与えるは 富みて与えるに勝る
・ 自分が貧しい時は人から欲しいくらいだが、そんな時与えることができるのは、お金持ちでたくさん持っている時に与えるよりも素晴らしい。
★ 長者の万灯よりも 貧者の一灯
・ お金持ちが一万の灯を布施するよりも、貧しい者の一灯の布施のほうが素晴らしい。
その③ 心を大事にする
・ 仏教では三業があると教えられる。
身業 口業 意業
・ 三つの中で一番重要なのが意業、心の行い。
★ 七仏通戒偈 あらゆる仏に共通する教えを偈にしたもの。どの宗派にも共通する教え。
諸悪莫作 もろもろの悪をなすことなかれ
衆善奉行 いろいろの善をやりなさい、実行しなさい。
自浄其意 自らその心を浄めよ。自分の心を大事にしなさい。
是諸仏教 これが仏教である。これが仏の教えである。

感想
人が見ている見ていないに関わらず、善い行いをしていくことが大事だという。人が見ていないときはつい怠けてしまうがそれではダメだ。自分の楽をしたいという睡眠欲との闘いに勝たなければならない。楽して得られるものは貧と恥のみという言葉もある。楽をしていては幸せになれないと心得ておく。
運についての本を読んだりするが、運について一番合理的な教えは仏教だと思う。仏教を学んでよかったな、ととても思う。だから仏教の教えの奥深さをもっとたくさんの人に知ったもらいたい。
このブログで少しでも多くの人に仏教を知ってもらうことができるととても嬉しいことです。
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