監督略歴 クロード・ルルーシュ 10代から16ミリの短編を撮り始め、1960年に長編第1作を発表。「男と女」(1966)でカンヌ映画祭グランプリを受賞し、世界的な名声を得る。映像と音楽のみごとなシンフォニーがかもし出す独自のスタイルは、その後の映画の作風に大きな影響を与えた。

感想
この映画は大人のラブストーリーで、映像がとても詩的である。好きだけれど、過去の思い出が忘れられなくて前へ進めない心理が細やかに描かれている。
主人公も好きになる女もお互い喧嘩するシーンは一度もなかった。主人公やその女の過去の結婚生活の場面でも、喧嘩するシーンはなく仲睦まじい関係を築いていた。だからこそ新たに人を愛することが難しいことがわかる。
本作はラブストーリーだが、激しく言い合いをするシーンや号泣するシーンはなく物語は淡々と進んでいく。それが叙情的な物語となり、大人の上質な恋愛映画になっている。
この映画の音楽はとても心地よく、耳に馴染みやすい曲となっている。聞けば誰でも知っていると思う。映画の中でこの曲が流れると、映像が詩的に感じてぐっと惹きつけられて良かった。
フランス映画は愛について描く作品が多いが、この映画は大人の恋愛映画の金字塔といっていいだろう。
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