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不思議なことに、不運は得てして好運に変わり、好運は得てして不運に変わる。好運も不運も、私はもはやあまり信じなくなっている。あるのはただ、巡り合わせだけだ。 たとえば、これ以上ないほどの最悪の条件で始まったある夜の話をしよう。 まったく、五月だというのに、ひどい雪が吹き荒れていたのである。私はシカゴから飛行機で帰路につこうと思っていたが、オヘア空港は、吹雪のために閉鎖されてしまっていた。シカゴの基準からすれば大した吹雪ではなかったが、除雪機は夏に向けてすでに倉庫に放り込まれており、滑走路の雪を取り除くのは翌朝になるということだった。

この本は主人公の私が空港で飛行機に乗るのを待っていたが、雪のためにフライトが遅れることになった。そこで待っている間に出会ったマックス・エルモアという老人との交流を通して、働くことの喜びについて考えを深めていくという内容になっている。その中で僕が心に響いたフレーズを三つ紹介したい。
「試してみることに失敗はない」 この言葉を最初知ったとき僕自身はそれほど心に響くものではなかった。確かにそうだなくらいに思っただけだったが、本書を読み続けていくとこのフレーズの本当の意味がわかってくる。人生において大事な考え方だなと思うようなった。
「これは僕の大好きな言葉の一つなんだ。”遊び感覚でいろいろやって、成り行きをも見守る”」 この言葉は「試す」ことをするためには遊び感覚のように気軽にやることが大事だということだ。「試す」ということにハードルを高くしないことで、さまざまなことを「試し」やすくなる。「試す」ことはできるだけ多くやったほうが、いいアイデアが生れるし物事がうまくいく確率も増える。この考え方を知ると、実生活でもやってみようと思う気持ちが湧き起こってくる。

「問題は、才能のあるなしでもなければ、勤勉かどうかってことでもない。コイン投げの達人じゃないってことなんだ。」 この言葉は毎日毎日「試し」続けることによって成功の確率が高くなるということだ。思考錯誤を繰り返しながら、あっちにぶつかり、こっちにぶつかりすることが大事。「試す」回数が多ければ多いほどいい。「試す」ことに才能や勤勉は大事ではない。より多く「試す」ことが大事だという。
本書は一貫して「試す」ことについて語られているが、読み終わるころには目から鱗が落ちたと感じることができるだろう。そしてすぐにでも「試す」ことをやってみたいと思うこと間違いなし。
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