監督略歴 李相日 小学校から高校まで朝鮮学校に通い、大学卒業後に日本映画学校で学ぶ。卒業制作で撮りあげた「青・chong」(99)でPFF(ぴあフィルムフェスティバル)のグランプリを含む4つの賞を受賞、スカラシップ作品「BORDER LINE」(02)で劇場デビューを果たす。その後、村上龍の自伝的小説を宮藤官九郎の脚本で映画化した「69 sixty nine」(04)の監督に抜擢。常盤ハワイアンセンターでの実話を元にした「フラガール」(06)はその年の国内の映画賞を総なめにし、日本代表作品として米アカデミー外国語映画部門にエントリーされた。4年ぶりの長編「悪人」(10)はモントリオール世界映画祭や釜山国際映画祭で上映され、国内外で高い評価を得ている。

感想
この映画は1969年の佐世保が舞台となっている青春映画である。率直な感想は、バカバカしいが面白くていかにも人生を楽しんでいるところがよかった。映画の中のセリフに「楽しんだ者勝ち」という場面があるが、本当にそうだなと思った。
人生は辛いことや苦しいことはたくさんある。ときには、いっそのこと死んだ方が楽なんじゃないかな、と思うこともある。だからこそ、「楽しんだ者勝ち」であり僕自身、人生のなかで積極的に楽しみを求めていきたいと思った。
映画の主人公は楽しいことを求めるあまり、先生には叱られたり、学校を謹慎処分になったりする。それでも、たくさんの仲間を巻き込んで楽しいことを求めることに貪欲な姿は、観ていて楽しい気持ちにさせられる。
「人生二度なし」とは哲学者、森信三の言葉だが、この映画を観るともう一度、高校生活をおくりたいと思わされる楽しい作品だった。
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