要約
位牌 儒教が由来 官位と名前
→ 亡くなって人の官位と名前を板に記して祀る
→ 今でいうならば名刺のようなもの
儒教では、人は官覆うて名定まるという立身出世主義の色彩が強い 官位を重んじる
→ 儒教の習慣が仏教に取り入れられた
江戸時代の位牌には身分によってどの戒名の文字を使うか厳しく決められていた
→ 大名 院殿大居士
→ 武士 居士
→ 農町民 信士
身分制度によって位牌のどんな戒名が使われるか決まっていた
→ 今はどれだけお金を出したかで戒名は変ってくる
その人がどれくらい出世したかが、位牌を見ればわかるという意味合いを持つものだった
世間一般の出世
→ 世に出る この世の中で有名になる
仏教の出世
→ 世を出る 迷いの世から出る 出離する
大悲の願船、南無阿弥陀仏の船に乗ればどんな人でも浄土に往き仏の悟りをひらける
→ 仏教では六道という迷いの世からでて浄土へ往く教えが説かれている
魂入れ
→ 亡くなって49日が過ぎたころ位牌に魂入れということをする
→ 位牌=亡くなった人の魂が入っている
→ 中国の民間信仰にあるもの
本来の仏教には位牌の中に魂が入っていると教えられていない
戒名 法名
→ 信士 信女 10万~50万
→ 居士 大姉 50万~80万
→ 院号 100万
本来戒名とは仏門に入った人に名づける名前
→ 決して戒名法名がないと死んだあと浮かばれないといううものではない
自分の葬式を立派にするよりも、生きている子供や孫の幸せを祈るのが亡くなった人の気持ち
感想
位牌の意味や戒名法名の意味がわかった。位牌の由来は儒教からきたということを初めて知った。戒名や法名というのは仏門に入った人に名づける名前ということも初めて知った。
仏教の正しい教えを知ると世間一般であたりまえにしていることが間違っていたということがわかる。位牌や戒名は昔からの慣習でやっているだけで、本当に必要なのかと疑問に思っていた。
亡くなった人の気持とは、子供や孫に幸せになって欲しいという願いだけで、立派な葬式をしてほしいわけではないという。その考え方がとても納得がいくものだと感じた。
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