要約
SHOGUN「将軍」
→ アメリカのテレビドラマ アメリカの最も権威のあるテレビドラマの賞、エミー賞に過去最多18部門に輝いた
→ 徳川家康役をやったのが真田広之で主演かつプロデューサーをした
→ 「将軍」は徹底的なリアルを追及した それは日本人が見てもリアリティを感じるものだった
なぜ、そこまでリアリティにこだわったか?
映画「ラストサムライ」に出演していた真田広之は映画の中のサムライの演出に不満があった サムライらしさを感じられなかったから「将軍」では自分も日本人が見てもリアリティのあるサムライにしたかったのではないか
適当に作ったものは適当にしか評価されない 細部のこだわりを徹底的に作ったものは多くの人の心に打つ 人を惹きつけることができる
「風姿花伝」 世阿弥
→ 花とは役者が輝く瞬間
→ 役者には花がなければならない
→ 演技には花がなければならない
どうすれば花のある演技ができるか?
どんな些細なことをも省略せず完璧に演ずるのが本質 一見些細なこととしか思えないようなことが大きな違いを生む
目利きのある客
→ 上手な役者の演技に感嘆する 下手な役者の演技は見ておれない
目利きのない客
→ 上手な役者も下手な役者も演技の違いがわからない
上手な役者は目利きのきかない客だからといって手を抜いた演技になってはならない
能の道を極め、演技の工夫ができる役者であれば、目の利かない観客たちにも「面白い」と思えるような演技ができるはずなのです。この工夫と、相手に応じられる上手さを持った役者こそ、花を極めた役者とみなされるべきでしょう。 (世阿弥)
1の話をしようと思ったら1知っていればいいわけじゃない 1のことを話そうと思ったら10のことを知っていなければならない 10のことを知って1のことが話せる
花のある役者になるためには種がいる
種 → 花
種とはたくさんの稽古、観察、工夫をすることで芸は磨きあがっていく
仏教では因果の道理
因 業因 行い
果 果報 運命
六度万行の中の一つ
精進 努力
飲み、食い、眠り放題で、頭角を現そうとすることは、木に登って魚を求むるに等しい、と言わねばならぬ。
感想
些細なことにも手を抜かないことが人を惹きつける方法だという。それがリアリティを呼び、見ている人に感動を与えることができる。
世界のクロサワと言われた黒澤明監督は「悪魔のように細心に、天使のように大胆に」という言葉を残している。これは完璧主義者といわれた黒澤監督の映画に対する考え方で、「悪魔」に負けないほどの「細心さ」が求められるのと同時に「常に向上を求める魂」を吹き込んでおく必要がある。その上で目標を到達するためには「天使」にまさる「大胆さ」が不可欠であるという意味だ。世界中で評価の高い黒澤監督の映画もまさに些細なことに手を抜かない姿勢だった。
仏教ではまいた種は必ず生える、まかぬ種は生えないと教えられる。努力したぶんだけ結果が現れる。まいた種に応じた花が咲く。怠けていたらいい結果は現れない。
仏教の教えは何かの分野で成功したいと思っている人にとって役に立つものだ。これから頑張っていこうとしている人の心の支えになることができる。
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