今回はエピソード7、「もうおまえは、帰ってもよろしい 何事も基礎が大切」です。どんな世界でもまずは基礎が大切です。基礎ができていないのに基本や応用はできません。基礎がいかに大切かがわかるエピソードです。
書籍
著者 高森顕徹
昭和4年、富山県生れ。龍谷大学卒業。
日本各地や海外で講演、執筆など。
著書『光に向かって123のこころのタネ』『光に向かって心地よい果実』『歎異抄をひらく』『歎異抄ってなんだろう』(監修)『人生の目的』(監修)など多数。
もうおまえは、帰ってもよろしい 何事も継続が大切
要約
イタリアの有名な音楽家のもとへ、一人の青年が弟子入りを志願した。最初は断られたが青年は辛抱強くたのみ、どんな苦しいことがあっても一切不足や小言は言わないと約束をした。
それから青年は炊事、洗濯、掃除などをしながら音楽の勉強を始めた。一年目は音階だけ、二年目も音階だけしか教わらなかった。三年目こそ違うことを教えてもらえるかと思ったが音階だけだった。
四年目も音階だけだったので青年は不服に思い、先生に他の事も教えて欲しいとお願いしたがだめだった。五年目になってようやく半音階と低音使用法を学ぶことができた。
その年の暮れ、先生は青年に「もう帰ってもよい。私の教えることはすべて終わった」と言った。
基礎が完成すれば、どんな難しい楽譜でも自由自在にあやつることができるから五年間も音階を教えた。何事も基礎が大切。
感想
どんなことをするのにも基礎が大事だとは思っていたけれど、五年間ずっと基礎を学ぶのはとても大変だと思う。しかもその間に不平不満を言わずにやるのは簡単な事じゃない。
基礎は地味なことで楽しいとは思えない。僕自身、学生時代にバスケをしていたけれど基礎は嫌いで、試合形式の練習のほうが好きだった。でも基礎を怠っていたので、技術もさほど上達しなかった。
僕の好きなプロ野球の監督だった野村克也さんの言葉に「何事もスキルを身につけるには、「基礎」「基本」「応用」というステップを順に踏んでいくことが必要だ。「基礎」とは、仕事をするための土台となるもの。「基本」は、仕事における判断や行動の指針。それらをもとに実地に移すことが「応用」である」とあり、基礎の大切さを教えられている。
基礎は楽しくもないし、続けるのも大変だけれども、おろそかにしてはならないと肝に銘じなければならないです。
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