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きっかけは、1つの靴との出会いだった。それはいわゆる「歩きやすいスニーカー」ではなくて、「足の指が自由な靴」。2年ほど履き続けると、それまでファッション性だけで購入を決めていた他のスニーカーや革靴が履けなくなった。 歩くのってこんなに楽しかったっけ? 身体も頭も、常に軽い。もっと履物を科学したい。道具を哲学したい。これは僕だけの感覚なのか、それともサイエンスされている世界なのか、好奇心が止まらなくなった。そもそもヒトは本来何のために歩いていいるのだろう……人類は地球上で特異な移動能力を持つ動物だ。

アップルのスティーブ・ジョブズやFacebookのマーク・ザッカーバーグは大事な話をするときは歩きながら行っていたということは有名な話だが、ザッカーバーグは自社の屋上にトレイル(自然歩道)を作っていたとは驚きだった。「歩けば答えがひらめく」ということはビジネスの世界では常識になりつつある。僕自身も歩く習慣を持っているが、歩くと思いがけないアイデアが浮かぶということは何度もある。
また、世界の偉人達も散歩を愛していたことに驚く。古代ギリシャのヒポクラテスは「歩くことは人間にとって最良の薬である」といい儒学者の貝原益軒は「特に食後には、必ず数百歩歩くべきだ。生命力が十分に発揮されず、身体が弱くなってしまう」また、哲学者のフリードリヒ・ニーチェは「真に偉大な思想はすべて、散歩中に浮かんでくる」、哲学者のセーレン・キルケゴールは「歩き続ければ、すべては上手くいく」という言葉を残している。

僕自身生活のなかで散歩をする習慣を10年以上続けいるが、メンタルヘルスの面においても効果は抜群にいいと感じている。何か気分が落ち込んだときや悩みがある場合、散歩をすることでずいぶん改善されることがある。また自分の性格も内向的だったのがずいぶん外交的になった。良好な人間関係を築くことができるようになったのも、散歩習慣を生活に取り入れてからだ。
本書には、他にも街のことや足のこと、靴のこと、自然のことについても語られていてとても興味深い。歩くということについて網羅的に言及しているところがとても面白かった。
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