書籍
著者 ジョン・グレイ博士 訳 大島渚
アメリカの著名な心理学者。特に自己開発と人間関係論の分野で活躍。氏が創設したウィークエンド・セミナー「男と女の人間関係」講座は、全米各都市で開催され大好評を博している。またCBSやNBC等テレビ、ラジオ、新聞、雑誌でホーム・カウンセラーとして絶大な信頼を得ている。
著書は累計で5000万部を越え、「男は火星から、女は金星からやってきた」のキャッチフレーズで世界的にベストセラーになった本書をはじめ、『ベストフレンド ベストカップル』『この人と結婚するために』『愛が深まる本』『ジョン・グレイ博士の「大切になれる女」になれる本』『ジョン・グレイ博士の「愛される女」になれる本』(以上、三笠書房刊、《知的生き方文庫》)など多数ある。
映画監督。京都大学法学部卒業。「青春残酷物語」「日本の夜と霧」などを発表、ヌーベルバーグの旗手として旋風を起こす。「愛のコリーダ」「愛の亡霊」(カンヌ国際映画祭監督賞受賞)「戦場のメリークリスマス」「御法度」などの国際的作品で知られる。
はじめに 愛にも”かしこさ”が必要です。 ——あなたの人生を間違いなく、いい方向に動かす究極の愛のルール”
「そもそも、男は火星人で、女は金星人だった」——そう想像してみよう。 遠い昔のある日、火星人たちは望遠鏡をのぞいているうちに金星人を発見した。彼らは、そのはじめて見る”異星人”の魅力にひと目でとりつかれ、ただちに宇宙船を発見して金星へと飛んだ。
金星人たちは、両手を広げて彼らを大歓迎してくれた。この日が来ることを、直観的に感じとっていたのである。かつてないほど激しく胸がときめき、そして恋が生まれた。
はじめに、を読んでみてその表現のしかたに面白さを感じる人は多いのではないだろうか。男は火星人で女は金星人。
僕も最初に読んだときに、なんだそりゃ、と思った。火星人と金星人?男と女は人類でしょ、とツッコミたくなった。しかし本書を読み進めていくと、同じ人類のはずの男と女にはこれほどの違いがあるのかと驚かされる。
男は女のことが理解できず、女は男のことが理解できず苦しむことになる。だから火星人と金星人ぐらい違う人種だと思っていたほうが、上手くいく。
本書を読むことで、男と女の考え方や物事の感じ取り方の違いを学ぶことができます。そのなかで特に胸に響いた3つを紹介したいと思います。

男は分析して満足する、女は話してすっきりする
男女の違いでもっとも大きいのは、ストレスの対処法である。ストレスと直面した時、男性は、ストレスの種となっている問題を解決することにより気持ちを取り直し、女性はその問題に関して話すことによって気持ちを切り替えようとする。
女性にとって、自分の問題を他人と分かち合うことは、けっして相手に負担をかけることではなく、愛情と信頼の印なのだ。女性は問題に巻き込まれ、悩んだりすることを少しも恥と考えないからである。
男である僕自身は何か問題があったら、自分一人で解決しようと考える。誰かに相談するよりも自分でなんとかしたいと思う。しかし、女性は違うという。
女性は何か問題があった場合、そのことを話すことによって気持ちを切り替えることができる。自分の問題を他人と分かち合うことで気持ちを切り替える。
たしかに僕が過去に付き合った女性は、よくしゃべるし悩みがあるとすぐに相談してきた。女性という生き物はこんなにしゃべるのかと驚いたことがある。
男性と女性の違いはこんなところからすでに始まっている。
二人の”すれ違い”は、こんな計算ミスから生まれる
女性はよく、こんな不満を口にする。「彼ったら、つきあい始めた頃はもっとやさしくしてくれたのに最近はさっぱりよ。なんだかもう、私のことなんか愛していないみたい」
彼女は、二人の関係が始まったばかりの頃は、もっと積極的でもっと大胆に愛情表現してくれた相手が、時間がたつにつれしだいに消極的になり、ついには受け身になってしまったことを嘆いているのである。
男性は、そんなにベタベタしたやり方で愛情を表さない。むしろ、その逆である。それが男性の習性なのだ。
だが、男性もまた同じように不満を抱くようになる。知り合ったばかりの頃の彼女は自分のすべてを受け入れ、何事も好きなようにやらせてくれた。でもだんだん注文が多くなり、怒りっぽくなっていった。
男性が付き合い始めたころは優しかったのに、付き合いが長くなると優しくなくなるのはよくわかる。優しさを持続させるのは難しいし、好きな気持ちが落ち着くとそこまでしなくてもいいかと思う。
でも、それは女性もそうだと思う。女性も最初のデートはオシャレに力を入れるし、優しいが、付き合いが長くなるにつれ落ち着いてくる。
男性の感じ方と女性の感じ方は違うのだなと改めて知る必要がある。そうすることですれ違いを少なくすることができるからだ。
二人は必ず、いまよりずっと素敵に変われる
愛情というものが四季のごとく周期的に移り変わっていくものであることを覚えておこう。春の間は実に楽しく、すべてが思いどおりに運んでいく。何の苦労も必要ない。その生活が永遠に続いていくと確信できる。だが、夏になると思いもよらなかったような厳しい仕事が待ち受けている。その時期を乗り越えれば、あなたは充実感と満足感を得ることができるのである。豊穣の秋を謳歌できる。だが、やがて冬が必ずやってきて、あなたの心を空虚なものとする。
付き合い始めの頃はこの楽しさがずっと続くものだと思っていたが、付き合いが長くなるにつれ相手とケンカしたり、他の人が良く見えたりする。そして今の関係に耐えられなくなって別れてしまう。
僕自身は冬を乗り越えられなかった。冬のあとには春がやってくると思えなかった。ずっと冬が続くのではないかとしか思えなかった。
しかし、本書には冬を乗り越えればまた春がやってくると教えられている。感情の変化はすべて一つのサイクルの一部にすぎず、夜明け前は、常に一日のうちでもっとも暗い時間帯だという。
このことをよく覚えておくことで次に冬がおとずれたときそこで諦めず、乗り越えることができると信じている。

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