要約
■ 老後を共にしたい夫婦になるかどうかを分ける5つのポイント
その① 相手のペースに合わせる
・ 夫婦というのはお互い共同作業です。子育てあるいは家計を支えるということにおいても、お互いが努力することが求められる。共同作業で大事なことは二人三脚の精神だと思います。
・ 二人三脚が速くいけるというのは、お互いが速い同士だったら速いとは限らない。「なんでもっと速く走れないんだ」や「もっとオレに合わせて速く走れよ」と言っているとお互いギクシャクしてうまく走れない。
・ 二人三脚の秘訣は相手に合わせること。相手に対して「オレに合わせろよ」と言ってもうまくいかない。相手のペースに合わせると速く進む。
◇ 男と女では体力も違うし物の考え方も違うから、お互い気づくところ違う。男性が気づくことは女性は気づけない。女性が気づけるところは男性は気づけない。そんなとき相手の気づけないところをなじったり、指摘したりするのではなくおたがいフォローするのが二人三脚。

その② 相手のせいにしない
・ うまくいかないときに私たちは相手のせいにしてしまう。「オレはこんなに頑張っているのにお前がこうだからこんな結果になってしまった」と相手のせいにしてしまう。
・ これを仏教では他因自果の心と言う。自分以外の誰かが原因で私はこんなひどい目にあっているんだ。この発想からでてくるのは、恨みや憎しみ。恨みや憎しみは自分も苦しいし、相手も苦しませる。
◇ どうしてもうまくいかなくなるとパートナーのせいにしてしまう。苦しくなったときすぐ相手のせいにする、一方がそうだともう一方も必ず相手のせいにするようになる。
その③ 相手のほうが大変だと思う
・ 人間関係にシーソーの法則というものがある。私と相手がシーソーをする。シーソーの真ん中にはボールがあるとする。ボールは相手の心。シーソーが私を持ち上げて相手を下げたとする。持ち上げるとは、「オレが頑張っている」「お前はさぼっている」とすると相手の心であるボールはどんどん自分から離れていく。
・ 逆に「相手は頑張ってくれている」「忍耐強くついてきてくれてありがたい」と相手を持ち上げ自分を下げると、相手の心であるボールはどんどん近づいてくる。
◇ 夫婦でも自分はできている、お前はできていないという態度で接するから相手の心は離れていく。逆に本当によくやってくれていて感謝すると相手の気持ちは近づいてくる。これは事実。
その④ 約束を守る
・ 夫婦であっても決めた約束は守らなければならない。たとえば、何時に帰ると約束したならば何時には帰る。遅れるなら電話一本する。結婚したときに「皿洗いやトイレ掃除」は俺がやる、「掃除や洗濯」は君がやると決めたらやらなければならない。
◇ 約束を破ってばかりいたら、相手はだんだん嫌いになっていく
その⑤ 挨拶をする
・ 夫婦喧嘩をすると挨拶をしなくなる。挨拶をしなくなるとかなりまずい。どれだけ夫婦喧嘩をして「口をきいてやるもんか」という気持ちになっても挨拶だけはする。
◇ 向こうは挨拶しなくてもこちらは挨拶をする。

感想
夫婦がうまくいくためには、お互いに思いやりの心が大事だというのはよく知られている。ではどういう思いやりが必要なのか、具体的なことがこの5つに当てはまると思う。普段一緒にいるとつい相手のことをぞんざいに扱ってしまうことが多くなるが、この5つを意識することで相手に対する態度は変わってくると思う。
夫婦は一番近い距離なだけに相手に対して不満を持ちやすい。恋愛のときとは違い喧嘩の数も増えてくる。そんなときは少し離れてみることも大事だと思う。物理的に距離を置くことで心に余裕ができる。心に余裕ができればまた相手に対して優しくできる。つかず離れずの関係が長続きするコツだと思う。
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