心と生き方

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戦後、日本経済は成長を続け、私たちは豊かな生活を享受できるようになりました。しかし、1990年代初めバブル経済が崩壊して以来、30年近く日本経済は低迷を続け、回復の兆しはまだ見出せていません。その間、社会に出た若い方々は、日本経済はもう成長することはないとあきらめ、現状に満足してしまい、新たなことに挑戦することも少なくなっているように感じています。これから日本経済をリードしていくべき若い人たちが、人生に対して大きな希望も抱かず、仕事のやりがいも知らないままで毎日を過ごしていると、日本経済はいつまでたっても低迷から脱することができないのではないかと、私は危惧しています。私は、そのような若い方々に、「心のあり方」の重要性について考えていただきたいと強く願っています。なぜなら、人生も仕事も「心のもちよう」で大きく変わるからです。

本書の著者 稲盛和夫 1932年、鹿児島県生まれ。鹿児島大学工学部卒業。京都の碍子メーカーである松風工業に就職。1959年4月、京都セラミック株式会社(京セラ)を設立し、社長、会長を経て、1997年から名誉会長を務める。

運命というものは存在します。しかし、それは決して宿命ではありません。運命というのは、変えられるのです。その変えられることを「立命」といいます。決して、宿命ではないんです。そのためにはただ1つ『善きこと思う』こと。これこそが大切なんです。この話は「陰隲録」という本を元にして語られているが、運命を変えるには善いことを思うことが大事だという。善い行いが善い結果になるという考えは仏教に教えられている。仏教では善因善果、悪因悪果、自因自果と教えられる。また行いには三つあると教えられ、体の行いを身業、口の行いを口業、心の行いを意業という。仏教では意業が一番大事だと教えられる。

因果応報というのは、そもそもすぐ結果がでなくて、時間がかかるものなのです。20年、30年というスパンで見れば、人生を長く見れば、必ずこれはその通りになっていくのです。だから、2年や3年ではそうならないかもしれませんが、ほんとうに自分の一生のあいだと考えれば、善いことを思い、善いことをすれば善い結果が生れるし、悪いことを思い、悪いことをすれば、悪い結果が生れるのです。因果応報には時間がかかるが、善い行いをしたら必ず善い結果になり、悪いことをすれば必ず悪い結果になる。この考えは仏教の教えだといえる。仏教では行いが結果になるまでに時間差があると教えらえる。それを「順現業」「順次業」「順後業」という。「順現業」とは米のようにまいたらその年に収穫できるもの。「順次業」とは麦のようにまいたら次の年に収穫できるもの。「順後業」とは栗や柿のように長い間を経て収穫できるものと教えられている。

「小善は大悪に似たり」「大善は非情に似たり」猫なで声で従業員をかわいがるという小善は、みんなを甘やかし、経費は増大し、不況にひとたまりもないぐらいに脆弱な企業体質を作ってしまう。実際に不況になり、会社をつぶして100人の従業員を路頭に迷わしてしまうという大悪になる。大きな善というのが非情に似ているというのは、かわいい子には旅をさせよというとおりである。この言葉は初めてきいたが、深い意味だと感じた。小善をすることが逆に大悪になることがある。経営者というのは従業員に安易に好かれようとしてはいけない。また従業員に厳しくすることで大きな善になることがある。経営者という立場の難しさと厳しさを感じさせる言葉だと思った。

本書には稲盛和夫さんの独自の哲学が学ぶことができる。その哲学の根幹には仏教思想や中国の思想があるりとても勉強になる。本書を読むことで、自分の「生き方」を見直すことができるだろう。

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この記事を書いた人

1983年生まれです。
仏教を学んでよりよい人生をおくりたいです。
みなさん一緒に学びましょう。

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