一生モノの病気との向き合い方

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焦らず向き合う統合失調症との付き合い方

ℚ 統合失調症になり40年経ちます。この先も付き合っていくのは老後が心配です。何かアドバイスをください。

Ā 結論、統合失調症で入院している患者が50~60歳になるとほとんどの場合は落ち着く。

・ 統合失調症に限らずうつ病も、パニック障害も、不安障害も、双極性障害もいろんな精神疾患がある。精神科では病気を発症してから何十年も経った人を診察することがある。同じ患者をずっと40年間診察することはない。

・ 双極性障害の患者で若い頃に躁状態が激しく、入院を繰り返していた人も50~60歳になると落ち着く。多少の気分の波や調子が悪くなることもあるが、若い頃と比べるとすごく落ちつく。

・ 精神医学でよくいわれるのは、年をとると精神的なエネルギーの総合的なポテンシャルが下がってくる。だから、病的なエネルギーも下がる人がほとんど。

・ 若いときと比べて、年をとるたびにひどくなる人をまずみない。落ちついて普通に淡々と生活している人が多い。生活保護や障害年金をもらって細々と生活している人、あるいは一人暮らしができている人もいる。

・ だから過剰に心配しなくてもいい。普通の人と同じ老後の心配はあるが、精神疾患が年をとってひどくなることは少ない。

統合失調症は治りますか?

ℚ 統合失調症治療歴3年目です。統合失調症は治る病気ですか?

Ā 結論、寛解と社会復帰までは改善する。

・ 精神科では治る、治らない、とはいわない。寛解する、しない、という。薬物療法によって高い確率で寛解する。実際、寛解して社会復帰している人もいる。

・ 寛解までいっても、薬をやめて通院も不要になるのは難しい。患者が病気を治すという場合、症状が消える寛解、社会復帰、そのあと薬をやめることをひとまとめに考えている。

・ そういう意味でいうと、病気を治すのは難しい。なぜ、薬をやめるとよくないか?

・ 統合失調症において、勝手に服薬を中断した場合2年以内に80%以上が再発するというデータがある。薬の有無で再発率を比べた場合、薬を飲むのをやめた人は薬を飲んでいる人のの5倍は再発する。

・ 逆にいえば、薬さえ飲んでいれば仕事も結婚もできるし、子供を持つ人もいる。基本的に薬はやめないで飲んでいれば、症状のコントロールが可能で社会復帰も可能だし、結婚も可能です。

・ 死ぬまで薬を飲み続けるのはハンディキャップにならない。薬を飲んでいれば普通に生活ができるので落ち込む必要はない。

「起こってから考える」のスゴイメリット

・ 多くの人は先のことを考えて悩む人が多いが、それは考えるだけ時間のムダ。天気などは最も自分でコントロールできないもの。予定だけ押さえて準備をしておけばいい。

・ 大雨が降るなら行くのをやめればいい。一週間前から迷う必要はない。これが「起こってから考えればいい」という考え方。

・ 転ばぬ先の杖でやるべきこともある。たとえば糖尿病になってから考えても遅い。糖尿病にならなように食事に気をつけて運動する。

・ ほんとんどのことは後から修正できることがある。財産を失ったり交通事故を起こすと、大きな病気になり取り返しがつかない。取り返しのつかないことには転ばぬ先の杖が必要。

・ 危ないことを避けたり健康になる活動をすることは必要だが、日々の生活のなかで失敗してもうまくいかなかったとしても大したことはない。リカバリーできることは起きてから考える。

・ 懸案事項がいくつかある場合、それだけで精一杯になりメインの仕事に手がつかなくなる。それだったら、起こってから考えるようにして、今やるべきことの集中力を高めたほうがいい。

・ 未来の心配なことばかり考えている人が多いが、「起こってから考える」が意外といい対処法です。

感想

統合失調症になったとしても、きちんと服薬をしていれば症状は改善され寛解することができる。社会復帰もできるし、結婚もでき、子供を持つ人もいるという。

僕自身、統合失調症だが薬を飲むことをやめたことがないし、散歩習慣もあるし、毎日バナナを食べているので寛解している。病気になってからでも仕事につくことができた。だからといって、薬を飲むのをやめようと思ったことはない。僕の周りで薬を飲まなくなって調子を崩した人を何人も知っているからだ。

精神疾患はしっかりと薬を飲むことと、散歩などの運動をしっかりやることと、食事に気を遣えば症状はよくなるのでそれほど落ち込む必要はないと思う。精神疾患でもちょっとした工夫で人生は前向きにすることができます。

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この記事を書いた人

1983年生まれです。
仏教を学んでよりよい人生をおくりたいです。
みなさん一緒に学びましょう。

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