誰でも絶対メンタルを病む理由

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要約

■ 死ぬまでにメンタル疾患になる確率は100% ウソ?本当?

ℚ ○○な状況なんですけど、私のメンタルは正常ですか?

Ā たくさんの人と会っているが、正常な人を見たことがない。少なくとも今まで何十万もの人と会っているが、正常な人に会ったことがない。

・ ほとんどの人が苦しみやツラさなどを抱えている。私は精神科医なので病気の患者が多いが、親も家族も病んでいる。誰もが普通の仮面をかぶって生きている。

・ 私の何年も付き合いのある仕事関係の人が、「昔、私の親が自殺したんです」とある日告白してくれる。親が自殺をしているなら相当なトラウマを持っている。あるいは兄弟が自殺した人も多い。また、子どもの頃に虐待されていたという悩みも多い。

・ メンタル的にツラい経験がなく健全に育った人がいるのか? 自分が発達障害の人やグレーゾーンの人、子どもが発達障害と診断された人は多い。

・ 私の懇親会などでも「私は昔うつで治療していました」という人がいる。そう考えると健康で心が病んでいない人はいるのか?

・ 私(樺沢)自身かなり変わった人。私自身は正常ではない。病気の水準ではないが、天才と狂気のあいだ。8割が狂気で1割は天才かもしれない。天才的な人はほとんど病気。私は病気を発病しないように崖っぷちで生きているような人間。正常から最も離れている人間。

・ ニュージーランドのダニーデン研究というのがある。ニュージーランドの街、ダニーデンというところに人口13万人ぐらいの都市がある。田舎町で人口の出入りが少ないところ。そのダニーデンの十数万人を何十年間にわたってどんな病気になったかずっと調べた。生れてから45年間ずっと調べた結果、45歳までにメンタル疾患になった人の割合は、86%だった。生れてから45歳までに86%が何らかのメンタル疾患になる。80歳まで生きることを考えると死ぬまでにメンタル疾患になる確率は100%。

・ 今までは家族4人なら1人は精神科にかかってもおかしくない割合だった。「精神科にかかったら人生終わりだ」と思わなくていい。メンタルがやられるのは普通。

・ うつ状態になっていても病院に行かない人が多い。治療が必要な状態なのに病院に行かない人がいる。アルコール依存の人は男性で3~5%いる。病院へ行っている人はそのうちの1%以下。

◇ メンタルを病むことは日常茶飯事。誰にでも起こりうる。メンタル疾患は特別なことではない。メンタル疾患はありふれたもので誰にでも起こりえるもの。

■ メンタル疾患は不幸ではない!

ℚ メンタル疾患患者でも決して人生を損して生きているわけではないことを広めて欲しいです。楽しくなさそうだとかそんなことありません。楽しくない時間が長いだけで普通に楽しいときは楽しいです。

Ā メンタル疾患になったからといって人生が終わったわけではない。死ぬしかないような状況でもない。メンタル疾患の患者は普通に生きている。回復して普通の状態に戻った人や普通に仕事をしている人もいる。メンタル疾患が寛解していなくても仕事をしている人もいる。結婚や子育てしている人もいる。

・ メンタル疾患も自分の一部。全く原因もなくメンタル疾患にならない。自分の行動や考え方などいろいろなことが合わさってメンタル疾患になる。

・ スゴく健康的な生活とスゴく健康的な考え方をしている人、スゴく健康的な活動をしていればメンタル疾患の確率はかなり減らせる。メンタル疾患になった場合今までの生き方に無理があったと教えてくれる。

・ 樺沢的には「警告症状」と呼んでいる。睡眠を削って仕事を一生懸命やってうつになった場合、必死に仕事をしてきた、会社のためにやってきたのに「なんでうつになるんだ」と思う。

・ 無理をして睡眠不足と運動不足をし、不規則な生活をしたからうつになったわけです。そのままの生活をしているとどこかで突然死しているかもしれない。だから強制的なブレーキをかけるのがメンタル疾患の役割。何かを気づかせるためにメンタル疾患が起こっている。

・ 最近では認知の歪みを直しましょうといわれる。今までと同じ行動や思考を繰り返しても治らない。治っても再発するだけ。病気になる前の状態に戻ってはいけない。病気になる前の状態は時限爆弾をたくさん抱えた状態。元に戻ったらまた爆発するだけ。

・ 認知の歪みを改善していく。睡眠不足や運動不足などの悪い習慣を改善する。そこに無理があったことに気づくための病気。認知の歪みに気づけば修正できる。

・ 今のままではダメな方向へ行く。線路を切り替えるようにいい方向へ替えるチャンス。体の病気もいろいろな無理を重ねて起きる場合が多い。

・ 病気は自分を見直す絶好のチャンス。最終的には病気に感謝できるようになると、すごく治りやすくなる。病気になった自分を責め続ける限り、どんどん治らなくなっていく。

◇ 病気でも人生を楽しんでいい。メンタル疾患は不幸ではない

■ 生活を整えると得られる凄いメリットベスト3

ℚ 私は様々な物事に依存しやすく我慢できないことが多かったです。しかし最近は我慢ができるようになった。それと同時に意欲が出てきたような気がします。これも睡眠や有酸素運動の効果でしょうか?

Ā はい、その通りです。睡眠をきちんととって運動する。生活習慣を整えるとものすごく調子が良くなる。いろいろといいことが起きる。

ベスト① 感情が整う

・ 体を整えると感情が整う。感情が整う=感情が安定する。気分が安定して不安や恐怖がなくなる。ネガティブな考えも少なくなる。物事を前向きに考えられ、我慢強くなる。

・ 睡眠不足や運動不足によって気分の不安定さがものすごくでてくる。睡眠6時間以下の状態で抗うつ薬を飲んでも気分の不安定さは治らない。その状態で半年~1年治療しても治らないまま。メンタルを治すのはまず体を整える。睡眠・運動は当たり前のこと。

ベスト② 集中力が高まる

・ 集中力が高まるとどうなるか? ミスが減る。集中力が低くなって注意散漫になるとミスが増える。失敗が多くなり仕事にならない。集中力が持続しないと仕事や勉強が手につかなくなる。

・ 集中力は睡眠をきちんと取ることや、運動をするとものすごく高まる。

ベスト③ 意欲が高まる

・ モチベーションが上がり・やる気がでる。睡眠時間を削ったり、運動不足になるとやる気がでない。睡眠が足りないと脳内物質も不安定になるので当然意欲もでなくなる。運動不足も同じ。運動をすることによって脳内物質のバランスが整う。

・ 意欲の元となるドーパミンが運動直後に分泌される。睡眠は7時間以上、運動は週2時間以上やる。

◇ 体を整えない限り、メンタルが整うのは難しい。

感想

メンタル疾患は誰でもなる可能性があり、特別なことではないことがわかった。特にダニーデン研究の結果は驚くべきものだった。また、メンタル疾患とは今の生活習慣に対する「警告症状」だという考え方がとても前向きでよかった。病気を自分を見つめ直すチャンスだと捉え、生活習慣を改善していくことでよくなっていく。そのためには睡眠・運動をすることが大事になってくる。

僕自身、運動することを生活に取り入れてから感情が安定するようになったと思う。逆に運動をしないとイライラすることが増えるなと実感している。睡眠と運動をしっかりととることはメンタル疾患に大事なことだと痛感している。

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この記事を書いた人

1983年生まれです。
仏教を学んでよりよい人生をおくりたいです。
みなさん一緒に学びましょう。

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